筋トレ効率20倍!筋肉増強剤の劇的すぎる3つの効果

筋肉増強剤

筋肉増強剤には、どれだけの効果があるのか、気になりませんか?

「とにかく筋肉がつく」のは、なんとなく理解している人も多いでしょうが、「実際にどれだけ筋肉がつくのか?通常のトレーニングとどれだけ効果の差があるのか?」を理解している人は少ないはずです。

そこで、健康な成人男性54人に20週間、筋肉増強剤(テストステロン・エナンセートという代表的なステロイド)を投与した研究をご紹介します。※出展1

この研究を見れば、「実際に筋肉増強剤にどれだけの効果があるのか?」がすぐにわかると思います。

1.通常の20倍以上の筋肉の増加

この研究では、健康な成人男性(18歳〜35歳)61人に協力してもらい、筋肉増強剤の効果を調べました。61人は5つのグループにランダムに分けられ、それぞれ、週に25mg,50mg,125mg,300mg,600mgと違う量の筋肉増強剤を投与されました。

では、結果はどうだったか?まず、「各グループがどれだけ筋肥大をしたのか?」を見ていきましょう。以下が実験20週後の除脂肪体重(Fat-free-mass)の表です。除脂肪体重は、体重から脂肪を除いた体重なので、どれだけ筋肉が増えたのかを示す指標となります。

スマートフォンの方は表が見づらいと思うので、以下にもまとめておきます。

    各グループの除脂肪体重(脂肪を抜いた体重。筋肉量増加の目安になる)

  • 25mg群…-+0.4kg
  • 50mg群…+1.1kg
  • 125mg群…+2.9kg
  • 300mg群…+5.5kg
  • 600mg群…+8.9kg

このような結果になりました。低投与グループ(25mg)に比べて、高投与グループ(600mg)は20倍以上の筋肥大を記録しています。

ボディビルダーが1年ハードトレーニングしても、つく筋肉は2〜3kgなので、20週間で8.9kg筋肉がつくアナボリックステロイドの効果がいかに凄いかがわかると思います。

2.圧倒的な筋力の上昇

当たり前ですが、筋肉が肥大すれば、筋力も上昇します。筋肉の発揮できる強さは、筋肉の断面積(太さ)に比例するからです。

筋肉増強剤を使い、筋肉を肥大させれば、当然ながら、発揮できるパワーも劇的に向上します。

先ほどの研究では、25mg,50mg,125mg,300mg,600mg群に分けて、レッグプレスの重量も測定しました。実験20週間後のレッグプレスの出力は、

    20週間後のレッグプレスの記録

  • 25mg…-1.2kg
  • 50mg…+22.7kg
  • 125mg‥+18.7kg
  • 300mg…+72.2kg
  • 600mg…+76.5kg

と、このような結果になりました。25mgグループでは、記録が減少していますが、600mgグループでは、76kgもレッグプレスのパワーが上昇しています。

やはりアナボリックステロイドを多く投与しているグループが、低投与グループに比べて、3倍以上の差をつけているのがわかるかと思います。

ただし、筋肥大ほど、投与量に比例して筋力が上昇しているわけではありません。たとえば,
筋肥大に関しては、300mgと600mgで顕著な差がありますが、筋力に関しては、それほどの差はありません。これは、筋肉がパワーを発揮するには「神経系の発達」が必要だからです。

筋肉を動かすためには、筋肉の大きさだけでなく、それを動かすための神経系を発達させなければなりません。この神経系の発達はあまり速くないため、「筋肥大の速度に神経系の発達が追いつかなかった」のでしょう。

だから、筋肥大ほど、投与量に比例して結果が伸びてないのです。ただし、神経系はトレーニングを続けていれば発達してきます。その時にヘビーウェイトを持ち上げられるのは、筋肉が大きくなっているグループでしょう。

3.脂肪を劇的に燃焼させる

意外と知られていませんが、筋肉増強剤には、脂肪を燃焼させる効果もあります。男性ホルモン(テストステロン)に脂肪燃焼効果があるからです。アナボリックステロイドによって、外部から大量のテストステロンを投与すれば、テストステロンが増え、脂肪が燃えやすい状態になるのです。

以下は、既に紹介している、健康な男性を61人を対象にした研究の結果です。左から25,50,125,300,600mg群です。

    脂肪体重の記録(脂肪のみの体重)

  • 25mg群…+3.6kg
  • 50mg群…+2.6kg
  • 125mg群…-0.3kg
  • 300mg群…-0.9kg
  • 600mg群…-2.0kg

このような結果になりました。見てわかる通り、筋肉増強剤を多く使用しているグループは、脂肪が大きく減少しています。一方で、低投与グループは、脂肪が増加していますよね。

筋肉増強剤には、筋肉を増やすだけでなく、同時に脂肪を減らす効果もあるのです。

通常、「筋肉を増やしながら、脂肪も減らす」のは、非常に難しい。というのも、筋肉を増やそうとしてエネルギーを多く摂取すると、同時に脂肪までついてしまうからです。

しかし、筋肉増強剤を使えば「筋肉を増やしながら、脂肪を減らし、引き締まった身体をつくる」というムシのいいことが可能になるのです。

筋肉増強剤の負の効果

ここまで筋肉増強剤の凄すぎる効果について触れてきました。「圧倒的」な筋肉増強剤の効果が理解できたかと思います。

しかし、筋肉増強剤には、その半面、負の効果、すなわち副作用があります。この副作用を理解しないまま、筋肉増強剤を使っては、健康被害を被るリスクが生まれるでしょう。

筋肉増強剤の副作用として代表的なものは、

  • 睾丸の機能低下
  • 肝毒性
  • 女性化作用
  • コレステロール値の悪化
  • 男性脱毛症の亢進

これらの副作用があります。特に、「睾丸の機能低下」は、筋肉増強剤を使う以上、一時的にではありますが「ほぼ確実に」起こる副作用なので、注意が必要です。

筋肉増強剤の副作用と、その予防法については、以下の記事で詳しく解説しています。