アナボリックステロイド服用中に起きる副作用として、
- 男性型脱毛症の促進
- ニキビが増える
- 前立腺の肥大
があります。これは、アナボリックステロイドを使うと、DHT(ジヒドテストステロン)が増えてしまうからです。DHTは、男性型脱毛症・大人ニキビ・前立腺肥大症の原因になるホルモンとして知られています。
これらの症状を防ぐケア剤として、ステロイドユーザーは「プロペシア」を使います。
この記事では、「なぜステロイド服用中に、男性型脱毛症や前立腺の肥大が進むのか?」「なぜプロペシアが効果的なのか?」を徹底的に解説していきます。
副作用の原因はDHT(ジヒドロテストステロン)
アナボリックステロイド服用中に、男性型脱毛症や前立腺の肥大が進んでしまう原因「DHT(ジヒドロテストステロン)」というホルモンです。
DHT(ジヒドロテストステロン)の働きとは?
DHT(ジヒドロテストステロン)は、二次性徴にかかわるホルモンです。声帯を変化させて声変わりを促したり、体毛を生やしたり、陰茎の成長にかかわったり…など、二次性徴の変化の原因になるホルモンです。
しかし、成年後には、男性型脱毛症や前立腺肥大症を引き起こしたり、大人ニキビの原因になる、悪玉ホルモンになってしまう性質があります。
ステロイドサイクル中はDHTが増える
DHTは、テストステロンが還元されて生成されます。テストステロンの一部(10%程度)が、5αリダクターゼ還元酵素という酵素によって、DHTに還元され、DHTが生成されているのです。
ステロイドサイクル中は、テストステロンの量が増え、それに比例して、還元されるDHTの量も増えます。
この大量のDHTが頭皮や前立腺に働きかけ、副作用を引き起こしてしまうのですね。
とはいっても、既に「ハゲ」や「前立腺肥大」に悩んでいる人以外は、それほど心配はいらないかもしれません。というのも、健康な男性61人にアナボリックステロイドを20週間投与した研究では、これらの副作用は一例も報告されなかったからです。(出展1)
ということで、あまり神経質に心配する必要はないでしょう。
ただ、既に前立腺肥大やハゲに悩んでいる人は、服用に注意しなければなりません。
どうすれば副作用を防げるのか?
ただ、このDHTによる副作用は、プロペシア(成分名:フィナステリド)を使用することで防ぐことができます。
プロペシアの作用とは?
先ほど、「テストステロンの一部が、5αリダクターゼ還元酵素によって、DHTに還元される」と述べました。テストステロンがDHTに変えている犯人は「5αリダクターゼ還元酵素」です。
プロペシア(成分名:フィナステリド)は、この「5αリダクターゼ還元酵素」の働きを阻害する薬です。5αリダクターゼを阻害すると、テストステロンからDHTがつくられなくなります。
すると、体内のDHTの量が減り、ハゲや前立腺肥大症が進行しなくなるわけです。ステロイドによってテストステロンを大量にとっても、5αリダクターゼによってDHTに還元されなければ、ハゲる心配はありません。
プロペシアの副作用は?
このプロペシアにはどんな副作用があるのでしょうか?最も頻繁に報告されている副作用は「性欲の減退」です。様々な研究を統合すると、5%〜10%ほどの人にあらわれるようです。
ただ、ステロイドサイクル中は、大量の男性ホルモンが体内にあふれるので、性欲は飛躍的に上昇します。したがって、ステロイドサイクル中に、性欲減退の心配をする必要はないでしょう。
その他の副作用は報告数が少なく、偽薬群とくらべても変わりない数値なので、無視をして良いレベルでしょう。
副作用が少ないプロペシアは、ステロイドサイクル中に、ハゲや前立腺肥大症を防ぎたい人には、うってつけの薬剤といえるでしょう。
なお、プロペシアは価格が安いジェネリックも販売されています。3分の1程度の価格で買えますし、成分の保証もされているので、節約したい方はこちらがオススメです。