アナボリックステロイドは圧倒的な筋肉増強作用がある一方で、副作用があることも知られています。
そこで、この記事では、「アナボリックステロイドを服用すると、どんな副作用が起きる可能性があるのか?」を画像付きで詳しく解説していきたいと思います。
この記事を読んで、アナボリックステロイドの副作用について、正しい理解をしましょう。
女性化乳房
女性化乳房とは?
最もよく知られている副作用は、この「女性化乳房」でしょう。画像を見ればわかりますが、肉体は筋骨隆々である一方で、乳首だけが女性のようにふっくらと膨らんでいます。これがアナボリックステロイドの副作用「女性化乳房」です。
なぜ乳房が女性化してしまうのか?
ステロイド服用中は、体内でテストステロン(男性ホルモン)の濃度が高まり、筋肉がつきやすい状態になります。しかし、このテストステロンは、アロマターゼという酵素によって、一部がエストロゲン(女性ホルモン)に変換されてしまいます。
つまり、テストステロンだけでなく、エストロゲンの濃度まで高まってしまうのですね。この大量のエストロゲンが乳房にあるレセプターと結びつき、乳房が女性化してしまうのです。
この副作用を防ぐためには、「抗エストロゲン剤」とよばれる薬剤を使用して、エストロゲンが体内にあるレセプターと結びつくのを防がなければなりません。
実力で選ぶ!おすすめの筋肉増強剤ランキングBEST3
男性型脱毛症
この「男性型脱毛症(ハゲ)」も、アナボリックステロイドが引き起こす可能性があります。
前述したように、アナボリックステロイド服用中は、テストステロンの濃度が急激に高まります。
そのテストステロンの一部は、「5αリダクターゼ」という酵素によって、DHT(ジヒドロテストステロン)というステロイドホルモンに変換されます。
DHT(ジヒドロテストステロン)は、テストステロンの数十倍の作用を持つステロイドホルモンで、ニキビやハゲを引き起こす原因になるホルモンです。
大量のテストステロンが5αリダクターゼにより一部が変換され、大量のDHT(ジヒドロテストステロン)が溢れてしまいます。そのDHTが悪さをして、ハゲを亢進してしまうのですね。
とはいっても、ハゲるかどうかは、頭部にDHTのレセプターがあるかどうかで決まるので、レセプターが少ない人は、DHTが増えてもハゲません。一方で、既に髪の毛が薄い人は、症状を大きく進行させてしまう可能性があります。
この副作用を防ぐには、プロペシアと呼ばれる薬剤を利用し、「5αリダクターゼ」という酵素の働きを無効化する必要があります。
ニキビ
前述したように、ステロイドサイクル中は、DHT(ジヒドロテストステロン)というホルモンも、平時より大きく増えてしまいます。このDHT(ジヒドロテストステロン)は、ニキビやハゲを引き起こすホルモンです。
ステロイドサイクルによって、ホルモンのバランスが崩れ、大量のDHT(ジヒドロテストステロン)がニキビを引き起こしてしまうのですね。
とはいっても、全ての人に起こる副作用ではなく、この副作用が起きるのは一部です。
この副作用を押さえるには、プロペシアと呼ばれる薬剤を使用し、5αリダクターゼという酵素の働きを止める必要があります。
腹部肥大
腹部肥大は、一部のトップビルダーに見られる副作用です。ただし、これはアナボリックステロイド単独で起こるものではありません。
トップビルダーの多くは、アナボリックステロイドだけでなく、ヒト成長ホルモンをあわせて使用しています。ヒト成長ホルモンは、その名前の通り、様々な組織を「成長」させる働きがあるホルモンですが、筋肉だけでなく、臓器にも作用します。
結果、画像のように、体脂肪率が低いにもかかわらず、ぽっこりとお腹が膨れてしまうのです。
副作用について正しく理解しよう
確かに、アナボリックステロイドは、ナチュラルなトレーニングの数十倍の効果があります。しかし、強い作用がある反面、副作用もあるわけです。副作用についても正しく理解しなければなりません。
以下の記事では、肝臓への毒性や、ホルモン生成の減少などの、アナボリックステロイドの主要な副作用について詳しく解説しています。