アナボリックステロイドは圧倒的な筋肉増強効果がある一方で、強い副作用があることでも知られています。
一部では、「アナボリックステロイドを一度でも使うと、副作用に一生悩まされることになる」アナボリックステロイドを使えば、確かに筋肉はつくが、一生、後遺症と向き合わなければならない」「とまで言われています。「覚せい剤、駄目、絶対」レベルの言い草です。
でも、本当にそうなのでしょうか?アナボリックステロイドのほとんどは医薬品として開発されたものです。病気による筋肉減少に悩む患者に処方する目的で開発されました。現在もなお使用され続けているものもあります。
もし、アナボリックステロイドが危険なものだとすれば、薬として認可されるのでしょうか?HIV等の患者に処方されることが認められるでしょうか?
では、実際にステロイドには後遺症があるのか?どんな影響があるのかを詳しく見ていきましょう。
ステロイドを8年以上常用していたボディービルダーの健康状況を調査した研究
そこで、アナボリックステロイドの後遺症について調査した面白い研究をご紹介します。※出展1
ステロイドを8年以上使うとどうなるのか?
この研究は、ステロイドを常用していたボディービルダー、及びパワーリフター32人(使用期間の平均値は、なんと8年)を対象に、彼らの健康状況を調査した研究です。使用量もテストステロン800mgが平均とかなり大量に使用していた人たちです。
この32人の中には、「現在は1年以上服用をやめている」15人のグループと、「現在も使用している」17人のグループに分けられました。
「8年間?ホルモンのバランスがメタメタになって、肝臓もぐちゃぐちゃなのでは?」と思うかもしれません。結果は、どうだったか?
1年服用をやめたグループは健康に戻っていた
現在も服用を続けているグループは、当然ながら、肝臓の数値も、ホルモンの分泌も低い数値が出ました。当たり前ですね。
では、「1年間以上服用をやめているグループ」は?なんと、普通の健康的な男性と変わらない、正常値の範囲内の数値だったのです。
8年間という、超長期間の服用にも関わらず、1年間服用をやめれば、回復する程度の影響しかなかったとうことです。
「ステロイドは悪魔の薬で、一生ものの後遺症を生む」という考えが、いかに無知の賜物であるかがわかると思います。
実力で選ぶ!おすすめの筋肉増強剤ランキングBEST3
アナボリックステロイドの危険性は強調されすぎている
「え?8年間以上使っても平気なの?」と感じるかもしれません。アナボリックステロイドの危険性は、無知な人々によって過度に強調されすぎているのです。
アナボリックステロイドは医薬品である
そもそも、ほとんどのアナボリックステロイドは、現在も、医薬品として服用されているものです。たとえば、オキシメトロンはHIVや骨粗しょう症、貧血の患者へ、テストステロン・エナンセートは、低テストステロンや骨粗しょう症の患者へ長年使われています。
本当に「一生モノの後遺症が残る」ものが医薬品として認可されるでしょうか?もし、重篤な後遺症が残るものなら、すぐに認証が取り消されるはずです。
だから、上記で紹介した研究のように、たとえ長期間服用したとしても、健康に問題なく使用できるわけです。
老人やHIV患者に長期間投与した研究も多数ある
「効果も強力だが、副作用も強力だ」として知られているオキシメトロンは、もともと、骨粗しょう症や貧血の患者に使われている薬です。HIVの患者の体重減への対策としても処方されます。
そのため、HIV患者や老人を対象にした研究がいつくもあります。
HIV患者にオキシメトロンを30週間50mg〜150mg投与した研究があります。ボディービル目的で使う場合でも50mgを8〜12週間ですから、これはかなりの「ハイドーズ」です。もちろん、医者のコントロール下で行われました。結果、参加者の誰にも、大きな健康被害は起きませんでした。(肝臓の数値、HDLコレステロールの悪化程度)※出展2
老人を対象に12週間、オキシメトロンを50mg〜100mg投与した研究でも、ほぼ全員が実験を完遂できました。(一名は薬とワインを同時に摂取していたため、肝臓の数値が悪化して、脱落。これはアナボリックステロイドではなくても、アウトな飲み方です)健康に支障の出る大きな副作用はありませでんした。。※出展3
ちなみに、ステロイドによる肝臓の数値の悪化は、3ヶ月服用をやめれば、完全に元の数値に戻るという研究があります。※出展4
副作用はあるが、誇張しすぎ
もちろん、アナボリックステロイドには副作用があります。たとえば、経口ステロイドの多くは、あなたの肝臓の状況(ALT・AST)を確実に悪化させます。また、大量のステロイドホルモンを使えば必ず起こる副作用として、自然に分泌されるホルモン量が低下します。
これらの副作用のために、しっかりとした知識を身につけなければならないのは間違いありません。しかし、「悪魔の薬」「副作用に一生悩まされる」などの言説は、無知の賜物として言いようがありません。